場の空気を読む方法|空気を読むのが上手い人になるには

空気を読めるようになると、相手と上手にコミュニケーションを取ることができるようになります。
空気を読めない人を「KY」と呼ぶことが一時期流行っていましたが、現代のコミュニケーションでは空気を読み取る能力が重要視されるようになってきています。
普段から意識的に「空気を読もう」としている人は少ないため、ただ意識して空気に沿った話をするだけでも一定の効果があります。
どんなに巧みな話術を持っていても、空気が読めていなければ周りにウンザリされてしまいます。
こちらではそんな空気を読む方法、空気が読めるようになるトレーニング方法等をご紹介していきます。

 

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テレビのバラエティ番組を観る

テレビのバラエティ番組は空気を読むお手本が学べます。
例えば、人気お笑い芸人さんの立ち回りは空気を読む方法の教科書です。
芸人さんはその場の空気を即座に読み取って、気の利いたコメントを言って笑いを取り、場を盛り上げています。
笑いを取るためには空気を読むことが不可欠なので、芸人さんは常に空気を常に意識しています。
数多のお笑い芸人さんの中で、テレビで活躍できるのはほんのごく一部なので、バラエティ番組で活躍している芸人さんの立ち回りはとても洗練されています。

 

空気を読めるようになることの大きなメリットは、会話のなかでリラックスできるようになることです。
空気を読む術を知らないままコミュニケーションを取ることは、地図がないまま初めての土地を歩くようなもので、何を話せばいいのか全く分からなくなります。
そんな心理状態では常に緊張したまま会話することになり、すぐに話を切り上げたくなるでしょう。
緊張は相手に伝わりますが、リラックスもまた伝わります。場が和めば、笑いも起こりやすくなります。
空気が読めるようになると、相手の気持ちが理解できたり、どんな方向に話をすればいいのかが分かるようになるためリラックスして会話が楽しめるようになります。

 

空気の読めない人の特徴

空気が読めるようになる前に、空気が読めない人にならないように気を付けましょう。
空気の読めない人とは、場の会話の流れをぶった切ってしまう人のことです。

 

例:会社でプロジェクトチームの立ち上げがあった場合
A「皆さんと親睦を深めたいので、この後飲みに行きませんか。良い店があるんですよ」
B「いいですね。軽く飲みながら、今後の方針について話しましょうか」
C「初顔合わせの人も多いですから、顔と名前を覚えたいですしね」
D「私、お酒飲めないので帰ります」

 

このDさんのような人は「空気が読めない」と言われてしまいます。
場の流れが「飲みに行こう」となっているところに、「お酒が飲めないから帰る」はあまりにも空気が読めていません。
プロジェクト立ち上げで盛り上がっていた空気も台無しになってしまいます。
場の空気とは言ってしまえば「そこに参加している人が、どんな目的をもって、どこへ行こうとしているのか」という流れのことです。
先程の例の場合では、チームプロジェクトのメンバーが、チームの親睦を図ることを目的に、飲み会をしようという流れを作っていました。しかしDさんが、このような流れを読めずに、「私は帰ります」と、流れをぶった切ってしまったのです。
うまく空気を読むためには、まずはその場に参加している人がどのような人なのかを観察しましょう。
そうすることで、参加者に共通する価値観がある程度わかるはずです。そうすれば価値観から外れた発言をして、空気が読めないと非難されることが少なくなるはずです。

 

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空気の主を見つける

その場の空気は、参加している人のなかで最も影響力が強い人を中心に作り出されるのが基本です。
まずその「空気の主」を見つけるところからスタートするようにしましょう。
そしてその人を中心に、参加者一人一人がどのような立場にいるかを想像すれば、空気の流れが見えてきます。
たとえば、社長が社員を招いて宴会を開いた場合、当然主役は社長です。
部下たちがそれぞれ社長が良い気分でお酒が飲めるように、場を盛り上げたり、社長をヨイショしたりします。
多くの社員が「早く帰りたい」と思っていても、誰もそれを顔に出さずに楽しんでいるフリをしている。
こういう状況で、自分だけふてくされていたり会話に参加しなかったりして、その場の空気を壊してしまうと、たちまち空気が読めない人の烙印を押されてしまうことになります。

 

洞察力で空気を読む

その場にどんな人がいるのかを知ることが、空気を読む第一歩です。
そこで力を発揮するのが「洞察力」です。洞察とは、相手を観察し心理を想像することです。
相手を注意深く観察することで、「目に見えない情報」=「空気感」が見えてきます。
相手の話している内容だけでなく、声の調子や表情、しぐさもしっかりと観察しましょう。
話している内容だけでは伝わらない、さまざまな情報が得られます。
口元は笑っているけれど目が笑っていない、テーブルを指でコツコツと叩きながら話を聞いているなら、こういう場合は「イライラしているのかもしれない」と気づくことができるようになります。

 

洞察力の鍛え方

洞察力を鍛えるためには、五感をフルに使って周囲の状況を観察することが大切です。
筋トレのように常に意思を持って「観察する」ことが大切で、筋肉と同様使わないと衰えていきます。
特に「見る」「聞く」「気付く」ことを意識しましょう。具体的には以下のようなポイントを洞察します。

 

「見る」・・・相手の表情や視線、姿勢、しぐさ

 

「聞く」・・・話の内容、声の調子、テンポ、呼吸、相手が好んで使う言い回し、ネガティブな言葉とポジティブな言葉のどちらを多く使うか

 

「気付く」・・・相手の変化、最初は厳しい表情をしていたが途中から笑顔になった、最初はリラックスした雰囲気だったのに途中から腕組みをして考え込む表情になったなど

 

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空気が読めない人に共通する欠点

観察力や洞察力は空気が読むのに役立ちますが、これらのスキルが足りないと思ったら、「関心が自分自身に向かいすぎていること」が原因と考えられます。
「相手からどう思われているか」、「次に何を話そうか」など、意識が相手ではなく自分に向かっている場合、観察や洞察力する余裕がなくなってしまいます。
空気を読むためにはまずこういった自分へ向ける意識を手放すことが入口です。
相手から良く思われることよりも、相手が今何を感じているかに注意を払えるようになると、見える景色が変わってきます。
「相手が今何を感じているのか」を知るためには、相手を観察するしかありません。自分へ意識を向ける暇もなくなります。
これができるだけで、空気が読める人に大きく近づくことができます。

 

空気が読めると話題に困らない

相手をしっかりと観察できると、話題に困らなくなるという利点もあります。
例えば、初対面の人と話すときなど、共通の話題がなくて何を話せばいいかわからなくなることもあるとも多いと思います。親しい友人だとしても、一つの話題が終わって、次に何を話そうかなというシーンはよくありますよね。

 

このように話題がなくなったときでも、相手をしっかりと観察すれば、話題のネタがたくさん転がっていることに気づけます。
例えば、相手の持っている小物、バッグ、身に付けているネクタイ、スーツ、靴などのファッションから気づいたことを話題にすればいいのです。
気が付いた感想を「おしゃれなネクタイですね」と振るだけでも喜ばれます。
他にも「その腕時計、文字盤がユニークですね?」「おしゃれなペンケースですね、あまり見かけないデザインですがどちらの製品ですか?」「スタイリッシュな靴ですね。イタリア製とかですか?」など、今まさに使っている物の質問ができると、話が自然と広がるようになります。

 

お気に入りの身の回りの物を褒められたら、誰だって嬉しくなるものです。相手が嬉しい気持ちになれば、自然と会話も弾むようになります。

 

このように、相手のことをしっかりと観察することは、心を開いてもらうのにも効果的です。
女性が「髪型を変えたのに、彼氏がぜんぜん気づいてくれない」と嘆いているのを耳にしたことがあるかと思いますが、いつも会っている同僚やお得意先の担当者でも、髪型を変えているのに気が付いたら「似合いますね」、「雰囲気がかわりましたね」、「あ、髪型変わったんですね」など、一声かけるだけで好感度が上がります。人は自分に対して関心を寄せてくれる人に好感を持つ傾向があるからです。
相手をしっかりと観察して、ほんの小さなことでもいいので変化に気が付いたら話題にしましょう。
慣れないうちは気恥ずかしいかもしれませんが、これができるだけで相手との距離がぐっと縮まるようになります。

 

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目配りと気配りができる人は空気が読める人

相手を観察して目を配れるようになったあとは、気配りができるように努力しましょう。
気配りとは、相手が何を求めているのかを察して、言われる前に行動に移すことです。
言われてから行動するのでは、気配りとはいえません。
相手が寒そうにしていたら部屋の温度を上げたり、温かい飲み物を出したりするなど、目配りをして相手の望みどおりの行動を心掛けます。
気配りできる人はビジネスはもちろん、プライベートでも周りから愛されます。
空気が読める人になるためには、気配り上手を目指すのも近道です。

 

 

空気が読める人は聞き上手

空気が読めてコミュニケーションが上手い人は、聞き上手であることが多いです。
営業のセールストークでは商品を売り込むために、相手を説得するように一方的に話した方が良いと勘違いされていることも多いですが、営業マンとして成功している人の大半が、聞き上手な人です。
話を聞くことで、相手のニーズがわかることはもちろんですが、それ以外にも「相手を気持ちよくできる」という大きなメリットがあります。
誰しも自分が主人公になりたい、自分の話を聞いてもらいたいと思っているので、その願いを叶えてあげることができるからです。
相手を気持ちよくさせるためには、相手に話してもらうことが一番で、相手から好かれるというオマケ付きです。
聞き役にまわるときには、次の点を特に心がけると特に効果的です。
最初はとにかく話に耳を傾けて、情報をしっかりと聞き取りましょう。話を聞きながら相手をじっくりと観察することも大切です。
話の内容から情報を得て、観察を続けていると、相手が何を目的に話しているのかがわかってきます。そうすると自分が乗るべき空気の流れも見えてきます。
あとは流れに身を任せて相槌を打っていれば、空気の読める聞き方ができるようになります。

 

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空気の流れをコントロールしよう

空気を読む方法について触れてきましたが、最後は空気をコントロールする方法もご紹介します。
空気を読んで合わせるよりも、自分の意見を述べる必要な場合もあると思いますが、そんなときでも上手に空気をコントロールできる方法になります。
いくら空気に合わせても、間違った意見に流れそうなときに、賛同するのを避けることができるようになります。
しかし、そんなときでも空気を無視するのではなく、空気の流れを読んだうえでコントロールすることが重要です。

 

空気の流れが分からない状態では、多数派の意見があるなか、自分の主張に耳を傾けてもらうことは困難です。
どんなに正しい意見であっても、ある程度空気の流れに乗っていなければ、その正論には誰も耳を貸してくれないからです。

 

例えば飲み会で、誰かの悪口で盛り上がっていたとします。
悪口は諸刃の剣で、盛り上がりやすい一方、迂闊なことを口走ってしまうと自分にしっぺ返しがくるリスクもあります。
同調して悪口を一緒に言いたくないとき、かと言って空気が読めないとも言われたくない、そんなときはどう対処すればいいのでしょうか。
「人の悪口はよくないからやめようよ」というのは正論ですが、周りで盛り上がっている人がいるなかで、それを言ってしまうと空気を読めない人認定されてしまうでしょう。
そんなときは、真っ向から反対するのではなく、共感しながら流れを変える方法が有効です。
例えば、「確かに。でもそういうとこ自分にもあるなぁ・・・」と言えば、それ以上の悪口は言いにくい雰囲気に変えることができます。
また、ターゲットを芸能人などの有名人に変えてしまうというのもおすすめです。
「あの子はぶりっ子であざとい」「男にモテるけど、女に嫌われるタイプの典型」といった特定の女性を非難する流れになったら、「ぶりっ子といえば、アイドルのあの子。あのあざとさもスゴくないですか?」などと、芸能人やテレビの話へ変えてしまえば、特定の人の悪口から自然と空気を変えることができます。
他にも「そういえば、ぶりっ子といえば、去年の忘年会のこと思い出すね」など、皆が思い出せるエピソードを出せば、これも悪口とはまったく違う話題に変えることができます。この「○○といえば××を思い出す」というフレーズは、話の流れを変えたいときに使える便利な言葉なので使ってみてください。
上司と飲みに行って、説教や愚痴を延々と聞かされそうになったら「そういえば○○といえば、××を思い出します」と返せば、上司の機嫌を損ねることなく話題を変えることができます。

 

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