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雑談のメリットとは?人間関係に効果的な雑談

■雑談は孤独を救う

 

自分の居場所を確保できないとき、人は不安になります。たとえば全く知らない土地に転勤になったとき、違う部署に異動になったとき、転職で新しい会社で働き始めるときなどですね。

 

このようなとき、すでにできている職場の雰囲気になかなか入っていくことができず、一人でぽつんとすることが多いものです。しかも、その場を仕切っているグループの人たちが閉鎖的な場合は、新人が来てもなかなか場に入っていくことができません。

 

イジメとまではいかなくても、その場に馴染めない異質分子のような存在になった人は、とても気持ちが不安定になり緊張します。この緊張は周囲にもわかりますから、職場の空気全体が固くなってしまいます。

 

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このような状況はあまりよくありませんね。そうならないためにも、以前から職場にいる人たちの方から、気軽に話しかけるのが礼儀だと思います。そして、職場の雰囲気に馴染んでもらうための、最も効果的な方法が、みんなで雑談をすることです。新顔なのだから、あっちから話しかけてくるべきと考える人もいるかもしれませんが、誰も知らないところにいるボッチですから、マイノリティな状態です。このような弱い立場の人が、多数派に話しかけるのは、とても勇気がいることです。ここはさり気なく、雑談の輪に迎え入れるのが大人というものでしょう。

 

また、慣れない場所に出かけたときも、同じように居場所がないような、所在ない気持ちになります。たとえば仕事や義理で招かれた立食パーティーなどの場合、誰も知っている人がいなくて、一人ポツンと立ちつくしてしまうことがあります。いわゆる壁の花ですね。

 

知り合い同士で来ている人は、その人たちと話しながら食事を楽しんでいたりしますが、一人ではその輪に入っていくことは難しいですね。

 

このようなときは、パーティーが終わるまでひたすら我慢するしかないのでしょうか。それでは心身ともにくたびれてしまいます。

 

このような状況のときは、同じように苦境に立たされている仲間をさがしましょう。あなたと同じように一人で参加して、ポツンとしている人に話しかけるのです。

 

一人で来ている人は、とても手持ち無沙汰で、誰かと話したいなと思っています。そこにあなたが話しかければ、相手もホッとして話が弾むことが多いのです。

 

「知っている人がいないので、なかなかあちらの話に入っていけませんよね」と話しかけてみましょう。そうすると相手も、「私も一人で来たので、何となくいづらい感じです」、「本当に。どうです、あちらの寿司の屋台でも覗きに行きませんか」などと雑談をしたり、料理を取りに行ったりできるのではないでしょうか。

 

自分が居心地の悪さを感じているときは、同じように居心地悪そうにしている人をさがして話しかけましょう。かなり高い確率で、雑談が弾みます。雑談によってお互いが孤独から救われ、その人との関係を育むことができるのです。

 

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■甘え上手になろう

 

目上の人に可愛がられる人と、そうでない人がいます。その違いは何なのでしょうか。ここでいう可愛がられる人とは、ぶりっ子や、下心があって、人に甘えるのとは違います。

 

「こいつなら仕方がないな」と、相手がその人を受け入れてしまう、また、甘えてもらって嬉しいと感じられる人です。こういう人は得ですね。多少の失敗は、笑って見逃してもらえます。

 

「人に甘えるような人間にはなりたくない」と考える人もいますが、愛嬌のある人は女性も男性も、まわりから可愛がられます。どうせ世の中を渡っていくなら、可愛がられたほうが楽しいのではないでしょうか。

 

たとえば、職場の先輩がケーキを買ってきて、「みんなで食べよう」と誘われたとき、ダイエット中で甘いもの断ちをしていたらどうしましょう? また、酒は好きだが甘いものは嫌いという場合はどう答えますか?

 

「ダイエット中なので遠慮しときます」、「甘いもの苦手なんですよ」と思った通りに返事をする人は、可愛げのない人と思われるでしょう。それでも、かまわないというならそれまでですが、もし人間関係を円滑にするなら、ケーキの1つくらいは食べてみましょう。

 

素直に好意に甘えましょう。「わー、いいんですか? いただきます」、「遠慮なくいただきます」と答える人が可愛がられる人です。そして、「おいしいですね、どこのお店のケーキですか?」なんて褒めてください。

 

そして、まだケーキがたくさん余っているようなら、「すいません、もう1個もらってもいいですか?」と言うと、「可愛いヤツ」と思ってもらえます。これが甘え上手です。

 

このように説明すると、甘え上手になるためには、かなりのサービス精神が必要なことがわかるのではないでしょうか。相手の懐に入れる人が甘え上手です。それは、可愛がられると得だからそうするのではなく、相手を喜ばせようとするサービス精神のなせる技なのです。

 

「そんなに食べて、太っても知らないよ」、「いやーん、気にしてるんです」や、「男子は食べっぷりがいいね」といわれて「あはは、食い気ばっかりですよ」などと何気ない雑談が花開きます。雑談上手になるために、甘え上手を目指してみましょう。

 

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■私たちには雑談が必要だ

 

会社が終わって、すぐに家に帰らずに、どこかでちょっと一杯やってから帰るという人は多いのではないでしょうか。行きつけの飲み屋に寄って、ビールを傾けながらお店の人と何気ない世間話をする。お酒を運んできた女将さんに、「今日は混んでるね」、「ええ、この時間にして珍しいですね、今日はカンパチがおすすめですよ」などと、何気ない会話をするだけで仕事での緊張がほぐれるような気がします。

 

仕事モードを引きずったまま、家に帰りたくないという気持ちもあるでしょう。仕事モードで帰っても、家の人とその話で盛り上がれるわけでもありませんし、子どもと何を話せばいいのかわらないという男性も多いですね。

 

職場と家の間にワンクッション、仕事モードを変えるためのちょっとした雑談を求めて、一杯飲むという人が多いのです。

 

今を生きる人は誰もが多かれ少なかれストレスを抱えています。日々のストレスを和らげてくれるのが、何気ない雑談です。どんな無口な人でも、ちょっとした会話を求めているのではないでしょうか

 

■話題は何でもいいから、とにかく話してみる

 

職場の上司や親戚の叔父さん、叔母さんなど、親子ほども年の離れた人との会話が苦手という若者が多いですね。職場で上司と仕事以外の会話をするのを毛嫌いする人も増えています。しかし、その一方で、上司と話したいけれど、話が合わないのではないかと不安に感じている若者もいます。

 

特にコミュニケーションを重視している若者は、話したい気持ちはあるけれど、共通の話題がないので話せない。何を話せばいいのかわからないから緊張する。そう考えている人も多いといいます。

 

しかし、若い人が無理に上司の話題に合わせなくても雑談はできます。むしろ、自分たちの世代が興味のあることを教えてあげると、とても喜んでくれます。

 

上司たちは、特にコミュニケーションを大切するよう、教育されてきた世代です。ですから、年代ごとの興味のあることなどを、とても知りたがっています。しかし、こちらからヘタに話しかけて嫌われるのではないかと、二の足を踏んでいる人も多いのです。

 

「部長、ご存知でした? 今、○○っていうタレントが人気急上昇なんですよ」、「これ流行っているんですけど、何て言うかご存知ですか?」、「部長、コレ知らないと、遅れてるって思われますよ、これはね○○の妹キャラなんですよ」などなど、自分たちの身の回りで話題になっていることを教えてあげましょう。

 

別に長話をする必要はありません。それこそ、30秒程度で十分です。

 

このようにしてゲットした情報を、オジサン世代はとてもレアな情報として喜んでくれます。そして、同年代の人と話すときに、「今の若い世代には○○が流行っているそうだね」などと、レアな情報を披露しているかもれませんよ。年上だからと変に気負わず、何でもいいから話してみましょう。

 

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■雑談の影響力とは?

 

人と人は、知らず知らずに影響しあっているものです。誰かと話していると、最初はそれほど興味のない事柄であっても、そのうちに少しずつ関心が高まってくることがあります。

 

雑談で誰かが「最近、ジャズにハマってる」と話していて、自分はそんなに興味がなくても、「カインド・オブ・ブルーという曲があってね、マイルス・デイビスとジョン・コルトレーン、ビル・エバンスの奇跡的な一枚で、マイルスはピアノのマイルスがビル・エバンスを評して、「輝く水のような音色」と絶賛したんだ……」などと聞いているうちに、ちょっとカッコ良さそう、聞いてみようかなという気になるかもしれません。

 

また、それほど興味がなかった取引先の人でも、目に入ったものを褒めているうちに、だんだんと親しみが湧いてきて、以前よりも好きになっていたということも多いのです。

 

このように雑談で聞いた話や、自分が話したことに影響されることは多々あります。誰もがゆるくつながりながら、誰かの影響を受けているわけですね。

 

そして、この性質を利用して、自分の目標を達成させることもできます。よく、「目標を達成したければ、それを人に話すこと」といいます。誰かに自分の目標を話したら、達成しないと恥ずかしいという気持ちがつよいので、達成しやすくなるというわけですね。そのとおりだと思います。

 

たとえば、フルマラソンに出場することを目標としていたなら、雑談のときに「フルマラソンに挑戦しようと思って、ジョギングを始めたんですが、10分も走ればバテバテですよ」などと話しておけば、途中でイヤになったときも挫折せずに続けようというモチベーションになります。

 

自分の関心の幅を広げたり、ものの見方が変わったり、目標を達成したりと、自分にとってプラスの効果が多いのも雑談のメリットです。

 

雑談は相手本位で相手を気持ちよくさせるために行うのが基本ですが、人のためだけでなく、自分にとってもさまざまなメリットがあるのも魅力です。

 

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■雑談は脳をリフレッシュさせる

 

セミナーやプレゼンテーション、講演会を聞いているときに、会場が中だるみしてくることがあります。人は長時間、人の話を集中して聞くのはなかなか難しいものです。このようなときに、話上手な人は、ブレイクタイムを取ります。ブレイクタイムで何をするかというと、聞き手に話をさせるのです。「そこの白いブラウスのあなた、あまたは○○についてどのように感じますか?」、「後ろの席のあなたは、○○をして困った経験はありませんか?」などなど、今話しているテーマについて関連のあることを聞いて、聞き手に話させることによって場を活性化させるのです。こうすることで、これまで一方的に聞くだけだった聴衆が、話す側になります。たとえ自分が話さなくても、同じ立場の人が発言するのを聞くのは、とても興味深いものです。人は話を聞くよりも、自分の話をすることの方が好きですから、このような時間を設けることでリフレッシュし、途切れた集中力が戻るという効果があります。

 

学校の授業でも、合間に適度な休憩時間が設けられています。このときに隣の席の子や、親しい友だちと雑談することで、リフレッシュし、次の授業を聞く体制に整えていたのではないでしょうか。単に体や頭をやすめるのではなく、自分たちがおしゃべりすることで、次の授業への集中力が高まるという経験が誰にもあると思います。

 

これは会社でも同じです。会議などで意見が出尽くして行き詰まった空気になったら、いったん休憩を入れることがあります。これも単に休むのではなく、コーヒーを飲んだりしながら会議とは違うことを雑談することでリフレッシュしているのです。

 

集中力が切れそうになったり、脳が疲れたりしたときは、いったん休憩をとりましょう。そしてとりとめもない無駄話をしましょう。そうすれば、これまでの場の雰囲気がいったんリセットされて、新鮮な気分で続けられます。

 

雑談には脳を休憩させ、リフレッシュさせる効果があるのです。

 

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■雑談で相手の心を癒そう

 

日々、暮らしていると何かとストレスが溜まります。特に、日々の仕事では気にかかることや、イヤな気持ちになることが多々あります。

 

しかし、そんなことがあっても、ちょっと誰かに話すだけで心のもやもやがスッと解消することがあります。特に、同じ立場の人に話をきいてもらうと、共感してもらいやすいですね。雑談で、相手のこころのモヤモヤを取ってあげませんか。

 

雑談とは本来は、意味のない話をしてみんなが楽しくなることが目的です。ですから、ネガティブな話はあまりおすすめできません。しかし時には、相手が気にかかっていることや、ストレスの元になっていることを聞いてあげるのも、いいのではないでしょうか。だからといって、深刻な相談に乗るというわけではありません。ちょっとグチをいって、ガス抜きをするといった程度でかまわないのです。カウンセラーのように、ただ聞くだけです。解決策をアドバイスする必要ありません。何の解決策がなくても、ちょっと誰かに話すだけで気持ちが軽くなったり、そのものごとを客観的に見られるようになって気持ちが整理できたりするものです。

 

営業マンなら、同僚の営業マンに「最近どう? 景気が悪いから大変じゃない?」、新人教育をがんばっている同僚がいたら「新人君の調子、どう?」などと聞いてみましょう。

 

そうすれば「値下げ、値下げって、無理難題いうお客さんがいるんですよ」とか、「今の新人って何、考えてるんですかね? 指示を与えても黙って仕事にかかるんですよ。ふつう、わかりましたくらい言うんじゃないですか?」などと、グチが返ってくることがあります。そうしたら、耳を傾けて聞き、「いるよなー、カネを払うんだからエラソーにしていいとか、値切らなければ損って思っているお客さん」と、たいへんだよねと共感してください。共感することで、相手は受け入れられたと感じますし、自分だけじゃないんだと感じます。また、逆に「えー、信じられない! そんな非常識な子いる?!」と、大げさに驚くのも効果的です。こうすることで、やっぱり自分の感覚は間違っていないと感じて心強く思ってくれるでしょう。

 

大切なのは、相手に共感することです。相手の立場に立つことで、「あ、わかってもらえた」と感じてホッとします。これだけでもかなりストレスは軽くなるはずです。

 

聞き役に徹して、ちょっとしたグチを吐き出させましょう。たのしいことで盛り上がる雑談ではなく、たまには相手に心のモヤモヤを吐露させるための雑談があってもいいと思います。

 

あまり深刻にならないように、雑談程度にとどめながら話を聞いてあげましょう。

 

また、仕事のミスなどで落ち込んでいる同僚に、そっと声をかけたり、黙って温かい飲み物を差し入れたりしてみてください。職場の悩みは、同じ職場にいる人が一番理解できます。ちょっとした心遣いが、いつもあなたのことを気にかけていますよというメッセージになります。人に気にかけてもらっていることを知ることで、その人はとても勇気づけられるのではないでしょうか。

 

相手の心を癒やすこと。これも雑談だからこそできる、大切なコミュニケーションです。

 

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