雑談に笑いやオチは不要|雑談の上手な切り上げ方、話の終わらせ方

雑談は強力なコミュニケーションツールで、上手に活用することで人間関係を円滑にすることができます。
しかし、何を話したらいいのか、どう切り上げれば良いのかが分からない、と雑談に苦手意識を持っている方も少なくありません。
こちらではそんな雑談をするときのポイント、また雑談を切り上げるときのポイントをご紹介していきます。

 

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雑談にはオチも笑いも一切不要

「すべらない話」「しゃべくり007」「踊るさんま御殿」など、お笑い芸人さんが軽快なトークで会場を沸かせるテレビ番組が、連日放送されています。
お笑いが身近になると、雑談のときまで「相手を笑わせなければはならない」と思い込んでしまう人もいます。
特に若い人にその傾向が強く「話は面白く、オチをつけないといけない」といった強迫観念があり、面白い話ができずに悩んでいる人も多いです。

 

しかし雑談にはオチもお笑いのテクニックも不要です。

 

お笑い芸人さんのように面白いトークで笑いを取れれば理想的かもしれませんが、彼らはプロ中のプロです。
お笑いが得意なタレントの中、さらにそのトップとして何十年も君臨し続けている人達のトークです。
そんなプロのトークが面白くないはずがありません。

 

一般人がプロ野球選手のようなボールを投げられないのと同様、笑いのプロのように人を笑わせることは不可能です。

 

テレビ番組で軽快なトークをしている芸人さんたちは、お金をもらって話をしています。
プロとしてお金をもらっている限り、つまらない話をするわけにはいきません。

 

笑いを取るためネタ帳を書き留めたり、出演した番組を見直して反省点を洗い出したり、先輩の芸を盗んだりと、見えないところで一生懸命に芸を磨いたうえであの面白さがあるわけです。
一般人が、仕事でもないのにこういう努力を重ねて、プロのお笑い芸人さんのようにオチのある話を日常的に披露して笑いを取るのは、まず不可能です。
それができるなら、プロのお笑いタレントとしてやっていけてしまいます。
普通の一般人は、笑いを取れなくて当然という開き直りも大切です。

 

オチも結論も似たようなもので、雑談には両方とも必要ありません。
本来雑談はもっと気軽にして良いものです。
話の終わりに「オチは?」と聞いてくる人は、雑談に求めることが高すぎますし、雑談を勘違いしています。オチがなくても雑談は終わらせていいのです。
オチや結論に向かわず、どんどん違う話題へと移っていくのが正しい雑談の流れです。
その雑談が流れていくなかで「オチは?」と聞かれても、「別にないよ」と答えていいのです。

 

面白いオチがある話は雑談ではなく、トークです。
面白いエピソードトークで、最後に笑わせて落とす話は、一方的に披露して聞いてもらう話術でありショーのようなものです。
面白くても、そこに交流はなく、聞き手は受け身で一方的に話を聞くだけになってしまいます。
雑談は相手を笑わせるのではなく、警戒心をゆるめて心をひらいてもらうことが目的です。
話し下手でも、お笑いのセンスがなくても相手の警戒心を解くことはできます。
相手に主導権を渡して話してもらってもいいのですから、面白い話をしようと力む必要は一切ないのです。

 

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女性同士の雑談を見習う

「女三人寄ればかしましい」ともいいますが、女性はお話し好きの人が多いです。
井戸端会議、ママ友のランチ、喫茶店やカフェでの雑談は、話題が尽きることがありません。
女性は、男性に比べて雑談が上手な人が多いです。

 

男性は論理的で無駄を嫌う傾向が強いので、話にもオチや結論をつけようとするのに対して、女性は結論やオチを気にしない人が多いからだと言われています。
芸能人スキャンダル、パートナーのグチ、ノロケ話、旅行の話、おいしいスイーツの話、化粧品の話など、とりとめなく思いつくままに話しているイメージがあると思いますが、それが雑談にはぴったりなのです。

 

一方の男性同士の会話では、ある程度まで話が進んだところで、話をまとめたり結論づけてしまうことが多いです。
「つまり、○○っていうことだよね」とまとめたり、「こういうのは間違っている」と一般論で結論づけたりします。
すると、そこで話は終わってしまいます。
例えば「山田さんってよく遅刻をするけど、その言い訳が秀逸で怒れないんだよね」と聞いたときに
「○○は良い奴だけど、遅刻はちゃんと怒らないとダメでしょう」
と結論づけると、そこで話は終わってしまいます。そうではなく

 

「どんな言い訳をするの?」と尋ねれば
「迷子の子供が困っていたので、交番まで送っていったとかさ」
「あぁそんな理由だったら怒れないね~。遅刻っていえば先日さ・・・」
と、雑談がと続いていきます。
雑談は議論ではないので、こういった緩さが必要です。

 

女性同士の雑談のように、結論もオチもない雑談を目指しましょう。
無理に結論やオチを求めず、ダラダラと話し、結論が出る前に他の話題へと変わっていく。これが雑談を楽しむためのポイントです。

 

雑談の切り上げ方は、明るくあっさり

雑談は緩くダラダラと結論を出さずに続けていくもので、それが雑談の楽しさですが、いつまでたっても雑談が終わらないことがあります。
次の約束があったり、仕事が立て込んだりといったときに、長話をするのは困りものです。
こういうときにどう雑談を切り上げればいいのかが分からないと、雑談への苦手意識が生まれてしまいます。
特に、目上の人と話しているときなど、自分から雑談を切り上げるのが難しいシーンもあると思います。
雑談が苦手で話を終わらせたいのに、どう終わらせばいいのかわからないという状況は、かなりのストレスになってしまいます。
心理的な負担が伝われば、相手と気詰まりな関係にもなりかねません。
そういうときのために、雑談を上手く切り上げるフレーズをいくつか知っておくと便利です。

「それではまた!」
「今日は、このへんで失礼します!」
「今日はどうもありがとうございました」

 

そろそろ雑談を切り上げたいなと思ったら、こういったフレーズを使って「では、今日はこのへんで!またよろしくお願いします」などとサラリと切り上げてしまいましょう。
雑談を切り上げるときのコツはあっさりと明るく言うことです。

 

また、最初から話を切り上げやすいシチュエーションで雑談するのもおすすめです。
例えば出社時に会社のエレベーターで一緒になったときは積極的に雑談してみる。
これなら、オフィスに入ったらそれぞれ自分の席に向かうので「それでは、今日もがんばりましょう!」と、自然と雑談を切り上げられます。
出社時のエレベーターのわずか1~2分だけの雑談なら、長話に困ることもなく、心理的負担も軽く済みます。
短い時間の雑談でも、相手に親しみを持ってもらえますし、長話の負担をお互いに感じずに済むので一石二鳥です。
「それではまた」「このへんで失礼します!」といった、雑談を上手に切り上げるフレーズは是非いくつか覚えておきましょう。
結論を求めずに楽しむけど、終わるときはサッと爽やかに切り上げる、これが雑談を上手にこなす秘訣です。

 

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雑談は下手で良い

バラエティ番組でお笑い芸人さんがする面白トークに触れていると、日常会話でも高いトークスキルが求めてくる人が一定数います。
会話には笑いが必要で、相手の発言を上手に返したり、起承転結を付けて話したりしないといけないと考えている人も増えているようです。

 

しかし、雑談する際はこの考え方はいっさい不要です。
お笑い芸人さんのようなネタは必要はありません。
雑談の目的は、コミュニケーションを円滑にし、相手に心を開いてもらうことです。
上手に話したり、面白いことを言ったりする必要はないのです。
特に、コミュニケーションスキルに自身のない人や、口下手な人は、雑談や日常会話に対するハードルを上げすぎる傾向があります。
雑談のハードルはもっと低くていいのです。

 

雑談にはお笑いセンスも、高度な話術も、豊富な話題も必要ありません。
気の利いたフレーズを言ったり、ボケたり、ツッコミをしたりする必要もありません。
テレビを賑やかに盛り上げるお笑い芸人さんなどのように、面白おかしく話をして、笑いをとったり、場を盛り上げたりする必要もないのです。
もちろん、そんな素晴らしいトークができれば、それに越したことはありませんが、それよりも気軽に雑談できるようにハードルを下げることのほうが大切です。

 

雑談とは何気ない会話で、その場の空気を和らげて、みんながリラックスするためのものです。
ですから、雑談上手に求められるのはトークのテクニックやユーモアのセンスではなく「自分の話を聞いてくれる人」「話していて苦にならない人」です。
言い換えれば、自然体な人です。
面白いことを言おう、上手にしゃべろうと力まず、ヘタでかまわないのでまずは自然体で話せることを目標にしましょう。
そして相手に心を開いてもらうために、あなたの個性や人柄を相手と触れ合わせようと心がけてみてください。

 

無理に多くを語らなくてもいいですし、最初の一言を発した後は、聞き役に徹するのもおすすめです。
話に自信がなく、人見知りをするから雑談ができないというのは、思い込みです。
話がヘタで人見知りしても、雑談はできます。
雑談には特に中身も結論も、オチもありません。
雑談とは面白いトークをするのはなく、その場に居合わせた人たちが、気詰まりにならなずに過ごすためにするものだからです。

 

雑談の鉄則は、「オチや結論を求めない」「話が変わってもいい」「無理に話さない」の3点だけです。「話し上手」はありません。
この基本ルールを守って、相手にも押し付けなければ、誰でも気軽に雑談をしていいのです。
雑談はお互いの関係性を深めることができる強力なツールです。
社会人にとって雑談力はとても役立つ能力ですが、学校や家庭では雑談の必要性やコツは教えてくれません。
結果として雑談の仕方が分からないまま社会人になった方や、就職活動を迎える学生も多いのが実情です。
しかし雑談のスキルはいつからでも磨くことができます。
今からでも遅くありませんので、雑談のスキルを上げていきましょう。
3つのルールを意識すれば誰でも雑談を楽しむことができるようになりますし、自然と雑談スキルも身についていきますので、日々の生活にぜひ雑談を取り入れましょう。

 

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