自分の話をしない人は聞き上手|相手の話を引き出す会話術とは
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聞き上手な人は自分の話よりも、相手の話を優先させることができます。
しかし自分の話をしないということは、相手の話を上手く引き出していくテクニックが必要になってきます。
相手に気持ちく話してもらうには、「質問」「相槌」「表情」などを工夫するのが効果的です。
こちらではそんな相手の話を上手く引き出すための聞き上手になれるテクニックをご紹介していきます。
いきなり自分の話をしない
相手の話を引き出すには、「共感」が大切です。
しかし共感を示そうとするあまり自分の話をしないように注意が必要です。
例えば相手が「京都に行った」と話し始めたときに、ついやってしまいがちなのが「私も去年行ったよ!」とリアクションしてしまうことです。
共通の体験を伝えることで、相手も喜んでくれると思ってやってしまいがちですが、相手の話を横取りしてしまいかねません。
良かれと思って自分の話をしようと思ってもまずはぐっと我慢して、相手の話を最後まで聞くようにしましょう。
相手の話が落ち着いたらところで「実は自分も〜」と話すようにすれば、会話はますます盛り上がります。
相槌で相手の話を引き出す
相手が「先週、京都に行ったんですよ」
という話をしてきたら、相手は京都について話をしたいんだなとわかると思います。
なので相手の話を引き出すなら「京都いいですよね」とか「京都のどちらですか?」といった京都にまつわる質問をすれば問題ありません。
さらに投げかける質問には、相手の気持ちに寄り添った感情を乗せるようにしましょう。
旅行は楽しかったと思われるので「京都いいですよね!」とポジティブな気持ちを乗せるだけで、ぐっと上手な聞き方になります。
しかし、相手が色々な話をしてきて、どの話をしたいのかよく分からない場合も多々あります。
「先週、京都に行きまして、私寺巡りが趣味なんですが、特に清水寺がいいですね。豆腐料理も美味しいし、5食も豆腐料理食べちゃいました」
これだけだと、相手がどのポイントについて語りたいのかが判断が難しいです。
「京都」「寺巡り」「清水寺」「5回豆腐食べた」のどれかだと予想出来ますが、正解は分かりません。
そういう場合は、相手のトーンやしぐさを観察しながら、何について一番話したいのかを予想しましょう。
正解が分かるまでは、決めつけて無理やり質問せずに、しばらく共感を示しながら聞き続けるようにします。
勇み足でピントのズレた質問をしてしまうと、「話したいのはそこじゃないんだよ」と相手の興を削いでしまいかねません。
相手がしたい話が分かってから、ここぞとばかりに気持ちを乗せた反応をしてあげましょう。
寺巡りの話がしたかったと分かれば「私も寺巡りしてみたいなー」
清水寺の話だったら「清水寺は桜もきれいですよね!」
豆腐の話だったら「京都の豆腐は何回も食べたくなる美味しさなんですね!」
といった具合にリアクションできれば、自分から話をしなくても、気持ちよくなった相手がどんどん話を広げてくれるはずです。
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相手の趣味に触れてみる
人は話したいことを尋ねられれば、自然と気持ちよくなってしまうものです。
そういう質問をするだけで、相手は気持ちよくさせてくれたあなたに好印象を持ちますし、あなたも相手の人となりが分かって一石二鳥といえます。
相手の話を引き出す王道のネタは「相手の趣味」ですが、相手の趣味が分かったらそれについてほんの少しでもいいので勉強してみる習慣を身に付けると、さらに聞き上手になることができます。 勉強した専門用語を会話の中で使うなど、覚えた知識をちょっとだけ振ってみてください。
フットサルが趣味の人には
「私も最近フットサルがしたくて、コートを探しているんですが、なかなか見つからないんです」
映画鑑賞が趣味の人には
「この間お聞きした映画、観て見たんですが面白かったです。他にも良い映画教えてください」
このように、相手の趣味に寄り添いながら、「教えてください」というスタンスが相手にとって嬉しいものです。
好きなことは誰でも語りたいものですが、自分から話すのはどうしても遠慮してしまうところを、あなたから「教えてください」と聞けばまさに渡りに船です。相手は気持ちよく教えてくれるはずです。
そうすることで、あなたの知識も広がりますし、得た情報をまた他の人との会話に使うこともできます。
さらに相手の好きなことに興味を示すということは、相手自身にも興味があるという隠れたメッセージにもなります。 自分に興味を持ってくれる人に対しては、どうしても好意的になってしまうのが人情です。 相手の趣味は少し勉強するだけで、一気に聞き上手になれるので、コストパフォーマンスも良くおすすめなテクニックとなります。
オープン・クローズの質問を使い分ける
自分の話をせずに相手の話を引き出すには、上手な質問が効果的です。
質問にはYES・NOで答えられる「クローズド・クエスチョン」と、答えられない「オープン・クエスチョン」があります。
2つの質問を上手に組み合わせることで、相手の話をどんどん引き出せるようになります。
特に便利で使いやすいのが「クローズド・クエスチョン→オープン・クエスチョン」の流れで質問する方法。
あなた「甘いものは好きですか?」(クローズドクエスチョン)
相手「はい」
あなた「最近おすすめのスイーツはありますか?」(オープンクエスチョン)
相手「新宿にある○○ってお店のケーキが美味しかったですね」
このように「クローズ」で質問して興味がありそうなことを見付けたら、続けて「オープン」の順番で質問すると、自然と相手の話を引き出すことができます。
その相手だけへ特別な質問をする
誰にでも通用する質問よりも、目の前にいる相手だけに向けた質問ができるようになると、聞き上手にぐっと近づきます。
例
「休日に家族を連れてバーベキューをしに行ったんですよ」
「仕事バリバリのイメージでしたが、家族サービスもされてるんですね」
このように相手が「仕事人間」と言う情報があれば、その人にだけ向けた質問をすることができます。
「どこに行ったんですか?」という誰にでも使える聞き方よりも、相手の心に響いて、話が広がりやすくなります。
「そうなんですよ。休日は会えない分、休日は家族との時間を大切にしてるんです」
「たしか、お子さんは来年から小学生でしたよね」
話が広がれば、このように新たな一面を教えてくれるかもしれません。
さらに子どもの情報があれば、それを添えるだけで覚えていたことに相手は感動するはずです。
相手の情報を持っていれば持っているほど、こういった質問ができるので日ごろから情報収集を心掛けましょう。
質問攻めより待つ
沈黙を避けようとするあまり、質問攻めをしてしまう方も少なくありませんが、聞き上手になりたければ質問で話を繋ぎたい気持ちをぐっと堪えましょう。
会話が止まっても最低5秒は我慢して、相手から話の続き出るを待つようにします。質問するよりも待つことを優先しましょう。
質問するのは、相手が話したいことに関してが理想的です。話したい事についての質問なら、喜んで答えてくれるからです。
相手が話したい事が分かるまではひたすら待つか、共感を示し続けるようにしましょう。
相槌は「ア行」「サ行」で打つ
相手の話に上手に乗るためには相槌を打つのも効果的です。
とはいえ同じ相槌ばかりでは不信感を買ってしまうので、相槌のレパートリーを増やしておきましょう。
特にア・サ行は言葉が柔らかいので、ア行とサ行から始まるは良い相槌になります。
まずは「あいうえお相槌」「さしすせそ相槌」から覚えると効率がとても良くなります。
(ア行の相槌例)
・あぁ
・いいね
・うんうん
・えぇ
・おぉ
(サ行の相槌例)
・さすがですね
・知らなかったです
・すごいですね
・センスが良いですね
・それはすごいですね、そうですね
他の言葉でももちろん大丈夫なので、相槌に困ったらまずは「『あいうえお』『さしすせそ』で始まる言葉はないかな」と探してみるのがおすすめです。
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オウム返しにはプラス一言
聞き上手が良く使うテクニックが「オウム返し」ですが、さらにプラス一言することで効果がぐっと高まります。
例
「昨日まで沖縄旅行に行ってたんですよ」
「沖縄に行ってたんですね」(オウム返し)
「沖縄の本島ですか?泳いだんですか?」(質問)
「石垣島です。きれいな海で泳いできました。」
「羨ましいな~」(感情)
このようにオウム返しに質問や感情をプラスすると、ただ繰り返すだけのオウム返しよりも良い返しになります。
また、「え、沖縄に行ってたんですか!?」とただのオウム返しに感情を乗せるのも効果的です。
沈黙を楽しむ
家族、恋人、親友といった信頼関係があっても必ず沈黙は訪れます。
沈黙が起きるたびに、「何か話をしないと」と焦って、質問を矢継ぎ早にするような関係ではお互いに疲れてしまいます。
沈黙を恐れずに、「沈黙は信頼関係を築くチャンス」と考えましょう。
それでも焦ってしまうという方は、ゲーム感覚で「沈黙で楽しめたら勝ち」だと思って、楽しげに堂々とリラックスしたフリをしてみるのも効果的です。
景色を眺めてたり、鼻歌を歌ったり、アイコンタクトをしたり、沈黙の中でできることをします。
そして相手に「この人とは沈黙してても大丈夫なんだな」と思ってもらえればしめたもので、安心が安心を呼びお互いにリラックスできるようになります。
沈黙自体に良いも悪いもありません。そこに気まずいと判断を下すのは、自分自身です。
「焦らずに沈黙を楽しみ、どちらかが話題を見つけたらまた楽しく会話する」というスタンスで沈黙を受け入れれば、あなたの落ち着きが相手にも伝わります。
顔全体で話を聞く
聞き上手な人は、「柔らかい表情」で、「目を見て」、「頷きながら」話を聞くことが自然と出来ている人が多いです。
柔らかい表情とは、無理やり笑顔を作る必要はなく、自然な表情を心掛けます。
目を見て話を聞くのが苦手な場合は、眉間や鼻や首元でも大丈夫です。相手の方から目線をそらさなければ「話を聞いてもらえてる」と安心するものです。
頷いて聞くときのポイントは相手のペースに合わせることです。話すペースが早い相手には頻繁に、間が多い相手には少なめに大きく頷きます。こうすることで話を聞きながらお互いのリズムが合ってきます。
詳しくはこちら:聞き上手の三原則。優しく目をみて、頷きながら、あいづちを打つ
知ったかぶりはしない
知らない話が出たときにやってしまいがちなのは「知ったかぶり」ですが、聞き上手を目指すなら避けましょう。
知ったかぶりはほとんどの場合相手にばれてしまいますし、ばれた後は「いい加減な人」というレッテルを貼られてしまいます。
素直に聞く
「勉強不足ですみません。コンプライアンスってどういう意味ですか?」
自分なりに考えて一解釈入れる
「確か法律関係の言葉だった気がするんですが」「例えば○○みたいなものですか」
ボケる
「天ぷらの仲間ですか?」「それ美味しいんですか?」
このように知らないことをオープンにすれば、ほとんどの人が丁寧に教えてくれますし、誠実さに好印象を抱くこともあります。
詳しくはこちら:知らないことでも「前向きな質問」をして好印象を得る
つまらない話を聞く方法
話を聞いていると、どうしても興味が持てない話も出てくると思います。
例えば相手から競馬の話をされて全然興味がなかった場合はどうすればいいでしょうか。
「私競馬に興味がないんです」「ギャンブルなんてやめた方がいいですよ」と拒絶したり「ふーん」とつまらなそうに聞いてしまっては相手の気分を害してしまいます。
そんなときは以下の聞き方がおすすめです。
①話し手の人柄に注目して質問してみる
例「競馬って、どんなとき楽しいと思うんですか?」
②自分を絡めて質問してみる
例「私はお小遣い制なんですが、それでも競馬出来ますか?」
③将来誰かに話すためと割り切って聞く
(将来役立つ情報が学べるかも)(友人も競馬好きだから話のネタになるかも)などと思って聞く
以上のポイントを意識するとつまらない話も面白く聞くことができるようになります。
リアクションするときのコツ
相手の気分を良くすることができる以下の3つのリアクションを覚えておくと、周りとは一味違う聞き方ができるようになります。
①少し大きめのリアクション
日本人は恥ずかしがり屋が多いので少しオーバーなリアクションはとても喜ばれます。大きすぎるリアクションは馬鹿にされていると感じられてしまうことがあるので、少しだけ大きめを意識しましょう。
②無言のボディランゲージを使う
言葉ではなく、体の動きで感情を表します。特に使いやすくておすすめなのは「目を見開く」、「のけぞる」、「身を乗り出す」の3つです
③間を使う
すぐに「すごい!」「かわいそう・・・」というよりも、頭に間を使って「・・・すごい!」「・・・かわいそう」とリアクションした方が話を噛みしめてくれてた感を演出できて喜ばれます。
どれもあまりやっている人がいないので、少し取り入れるだけでも大きな効果を実感できると思います。
聞き上手はセラピスト
話を聞くということは、受け身の印象があるかもしれませんが、
人間を耳を2つ、口を1つに作ったのは、自分が話す2倍人の話を聞くために神様がそのように作った
というユダヤの古い言い伝えがあります。
人の話を聞くことがいかに大事なのかを分かりやすく教えてくれる言葉です。
人は自分の話を聞いてほしい、分かってもらいたいという、渇望に近い自己承認の欲求があります。
この渇望を潤して満たしてあげられるのが、聞き上手な人です。
聞き上手は人を幸せな気分にすることができるので、周りからとても大事にされます
。
人の話を聞くことは、相手に話す場を提供しストレスを発散させてあげることで、聞き上手は無料のセラピストのような存在と言えます。
聞き上手のなり方が分からないという方でも、以下のような行動を控えるだけで、ぐっと聞き上手に近づけます。
・人の話を最後まで聞かず、自分の話に持っていく
・人の話を否定する
・人の話に対抗心を燃やす
・議論したがる
・人の話の邪魔をするようなツッコミを入れる
・人の話をまとめて終わらせようとする
・相槌などリアクションが乏しい
・自分が聞きたいことをすぐ質問してしまう
思い当たる行動があるなら、この際封印してしまいましょう。 それだけで今よりもっと感謝され、重宝される聞き上手になれます。
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