聞き上手になる方法30選|聞き上手になる質問・コツを覚えよう
- 聞き上手の心構えを忘れない
- 2種類の質問を使い分ける
- 相槌は「ア行」「サ行」
- おすすめ質問①「~なんでしょうね」
- おすすめ質問②「あてずっぽう質問」
- おすすめ質問③「何か特別なことしてるんですか?」
- おすすめ質問④「そもそも」
- 質問には相手の情報を乗せる
- 質問「なぜ?」は使いどころに注意
- 質問攻めより待つ
- 話を横取りしない
- オウム返しにはプラス一言
- 禁句を言わない
- 議論や反論は避ける
- 聞き上手になるための練習方法
- 沈黙を楽しむ
- 「○○禁止」で語彙力を鍛える
- 身体で聞く
- 知ったかぶりしない
- つまらない話を楽しく聞く方法
- 相手が口にした数字を見逃さない
- グチの聞き方
- リアクションするときのコツ
- 相手の趣味を試してみよう
- 相談の乗り方
- 恋愛相談の乗り方
- パートナーからの相談の乗り方
- 友達からの相談の乗り方
- 「7つの習慣」でも重視される聞く力
聞き上手の心構えを忘れない
スティーブン・R・コヴィー博士は著書『7つの習慣』で以下のように述べています。
まず理解に徹する。そして理解される
多くの人が相手の話を聞いているときに、「次は何を話そう」「どう反応しよう」と考えている。本気で相手の気持ち理解しようとしている人はほとんどいない。
相手の気持ちを理解しようとすることが、聞き上手の大切な心構えです。
「この人はどう感じているんだろう?」「何を伝えたいんだろう」とまずは相手の気持ちに一生懸命フォーカスすることが聞き上手の心構えで一番大切です。
詳しくはこちら:聞き上手になれる意外なほど簡単なたった1つのコツ
2種類の質問を使い分ける
質問には大きく2種類、YES・NOで答えられる「クローズド・クエスチョン」と、答えられない「オープン・クエスチョン」があります。
聞き上手はこれらを上手に組み合わせますが、特に便利で使いやすいのが「クローズド・クエスチョン→オープン・クエスチョン」の流れで質問する方法です。
「甘いものは好きですか?」(クローズドクエスチョン)
「はい」
「最近おすすめのスイーツはありますか?」(オープンクエスチョン)
「新宿にある○○ってお店のケーキが美味しかったですね」
このように「クローズ」で質問して興味がありそうなら、続けて「オープン」の順番で質問すると、自然と話を広げることができます。
詳しくはこちら:会話上手は質問上手
相槌は「ア行」「サ行」
聞き上手になるためにはきちんと相槌を打つのが効果的ですが、同じ相槌ばかりでは不信感を買ってしまうので、相槌のレパートリーを増やしておきましょう。
特にア・サ行は言葉が柔らかいので、ア行とサ行から始まるは良い相槌になります。
まずは「あいうえお相槌」「さしすせそ相槌」から覚えると効率がとても良くなります。
(ア行の相槌例)
・あぁ
・いいね
・うんうん
・えぇ
・おぉ
(サ行の相槌例)
・さすがですね
・知らなかったです
・すごいですね
・センスが良いですね
・それはすごいですね、そうですね
他の言葉でももちろん大丈夫なので、相槌に困ったらまずは「『あいうえお』『さしすせそ』で始まる言葉はないかな」と探してみるのがおすすめです。
詳しくはこちら:相槌の打ち方のコツ|聞き上手は相づちが上手い
おすすめ質問①「~なんでしょうね」
「~なんでしょうね」という質問の仕方を覚えておくと、会話がとても楽になります。
「~ですか?」という質問はYESかNOを強要しますが、「~なんでしょうね」は話す話さないを相手が決めることができるので、答えやすいのです。
例えば、相手から「京都旅行に行った」と話があった場合は、
「楽しかったですか?」ではなく「楽しかったんでしょうね」と質問するといいでしょう。
すると「楽しかったんですが、実はこういうトラブルがありまして~」と相手が話したいことを引き出すことができます。
この聞き方は聞きづらい質問をするときにも使えます。
「年収いくらですか?」「彼氏はいますか?」といった失礼にあたる質問でも
「たくさん稼がれてるんでしょうね」「良い人がいらっしゃるんでしょうね」と言い換えるだけでとても柔らかい質問になり、相手も答えやすくなります。
詳しくはこちら:最強の相槌「○○なんでしょうね」を使えば、あなたも簡単に聞き上手になれる
おすすめ質問②「あてずっぽう質問」
あてずっぽう質問とは「もしかして○○じゃないですか?」という質問です。
例
「もしかして、犬を飼ってませんか?」
「もしかして、ご長男じゃないですか?」
このように質問してみて当たれば「なんで分かったの?」と喜ばれますし、外れても「どうしてそう思ったの?」と相手の興味を引くことができます。
そこですかさず「先ほどみんなにサラダを取り分けてくれたり、面倒見が良いと思ったもので」と、そう思った理由を答えられれば完璧です。
本当の適当なあてずっぽうではなく、そう思った理由を用意してから質問するのがポイントです。
詳しくはこちら:絶対に会話が盛り上がる質問の裏技「あてずっぽう質問」
おすすめ質問③「何か特別なことしてるんですか?」
素直に良いなと思ったことは、そのまま相手に伝えるだけでも喜ばれますが、さらに「何か特別なことをしてるんですか?」と付け加えるとお世辞感が抜けるのでおすすめです。
例
「きれいなお肌ですね。何か特別なお手入れされてるんですか」
「素敵な髪ですね。何か特別なケアされてるんですか」
このように質問すると「すごいですね、羨ましいです」というニュアンスが自然と入るので、相手を嫌味なく褒めることができます。
物を褒めるときにも「素敵な時計ですね。何か特別な物なんですか」というようにも使えます。
また「どうしてそんなに○○なんですか?」も使える質問です。
例
「どうしてそんなに若々しくいられるんですか?」
「どうしてそんなに謙虚でいられるんですか?」
このように相手の良さに気付いて褒めるあげると、特別な感情を抱いて感謝されます。
人は好きなこと、密かに自慢に思っていることを話すとき元気になります。上手に質問することで相手を元気にしてあげましょう。
詳しくはこちら:「何か特別なことしてるんですか」と聞けば、相手は気持ちよく話せる
おすすめ質問④「そもそも」
「そもそも~」は相手の話が止まらなくなる裏技的な質問です。
相手の好きなもの、趣味が分かったらすかさず「そもそも~」と聞いてみましょう。
例
(新婚さんに)
「そもそもお二人がお付き合いするきっかけは?」
(釣りが趣味の人に)
「そもそも釣りを始めたきっかけはあるんですか?」
このように聞くだけで、楽しい記憶が蘇って幸せな気分で楽しく話をしてくれます。
注意点としてはネガディブな話には「そもそも~」は逆効果なことです。嫌なことを思い出してしまうので、使わないようにしましょう。
詳しくはこちら:相手を気持ち良くさせる魔法の言葉「そもそも」
質問には相手の情報を乗せる
誰にでも通用する質問よりも、目の前にいる相手だけに向けた質問ができるようになると、聞き上手にぐっと近づきます。
例
「休日に家族を連れてバーベキューをしに行ったんですよ」
「仕事バリバリのイメージでしたが、家族サービスもされてるんですね」
このように相手が「仕事人間」と言う情報があれば、その人にだけ向けた質問をすることができます。
「どこに行ったんですか?」という誰にでも使える聞き方よりも、相手の心に響いて、話が広がりやすくなります。
「そうなんですよ。休日は会えない分、休日は家族との時間を大切にしてるんです」
「たしか、お子さんは来年から小学生でしたよね」
話が広がれば、このように新たな一面を教えてくれるかもしれません。
さらに子どもの情報があれば、それを添えるだけで覚えていたことに相手は感動するはずです。
相手の情報を持っていれば持っているほど、こういった質問ができるので日ごろから情報収集を心掛けましょう。
詳しくはこちら:聞き上手の質問は「万人受け」ではなく「あなただけ」がコツ
質問「なぜ?」は使いどころに注意
「なぜ、どうして」という質問は使いどころに注意が必要です。
なぜそうなのかを考えることは、実は結構な負担になるからです。
答えることできなかった相手を申し訳ない気持ちにさせたり、プライドを傷つけてしまう危険もあります。
相手がその分野に詳しいことが分かっているなら「なぜ」という質問は効果的で喜んで話してくれますが、そうでない場合は避けた方が無難です。
詳しくはこちら:「なぜ」と理由を聞く質問は、話し手を追い詰める
質問攻めより待つ
沈黙を避けようとするあまり、質問攻めをしてしまう方も少なくありませんが、聞き上手になりたければ質問で話を繋ぎたい気持ちをぐっと堪えましょう。
会話が止まっても最低5秒は我慢して、相手から話の続き出るを待つようにします。質問するよりも待つことを優先しましょう。
質問するのは、相手が話したいことに関してが理想的です。話したい事についての質問なら、喜んで答えてくれるからです。
相手が話したい事が分かるまではひたすら待つか、共感を示し続けるようにしましょう。
詳しくはこちら:質問攻めにするくらいなら何も言わない方がいい
話を横取りしない
聞き上手になるためには、相手の話に共感することが大切ですが、「分かる!」と共感のあまり途中で話を横取りしてしまう方がいます。
「そういえば私も同じことがあって・・・」「○○で思い出したんだけど・・・」といった具合です。
このように途中で話を遮ってしまうと「まだ話途中なのに・・・」と相手の気分を害してしまいます。
共感を伝えようとしてよかれと思ってやってしまいがちなので注意してください。
とは言え同じような経験をしたことを伝えることで、相手との距離が近づくのも事実です。
そんなときは、途中で話たい気持ちをぐっと抑えて、最後まで相手の話を聞いたあとに、「実は私も・・・」と話すようにしましょう。
詳しくはこちら:会話の横取りは100%嫌われる
オウム返しにはプラス一言
聞き上手が良く使うテクニックが「オウム返し」ですが、さらにプラス一言することで効果がぐっと高まります。
例
「昨日まで沖縄旅行に行ってたんですよ」
「沖縄に行ってたんですね」(オウム返し)
「沖縄の本島ですか?泳いだんですか?」(質問)
「石垣島です。きれいな海で泳いできました。」
「羨ましいな~」(感情)
このようにオウム返しに質問や感情をプラスすると、ただ繰り返すだけのオウム返しよりも良い返しになります。
また、「え、沖縄に行ってたんですか!?」とただのオウム返しに感情を乗せるのも効果的です。
詳しくはこちら:オウム返し+αで簡単に聞き上手
禁句を言わない
「興味がない」「つまらない」「くだらない」という表現は、会話の禁句で、聞き上手になりたいなら絶対に使ってはいけません。
これらの禁句を言われた相手は、二度とあなたと話したくなくなってしまいます。
全然興味がなかったとしても以下のように返すようにしましょう。
「昨日、神宮球場に巨人対ヤクルト戦観に行ったんだ」
「野球は全然分からないんですが、生観戦ってやっぱりいいもんですか?」
このように「知らないけど教えてほしい」というリアクションをしておくのが無難です。
間違っても「あ、私野球全然興味ないんです」などとは言わないようにしましょう。
詳しくはこちら:使っちゃいけない会話の禁句を覚えておこう
議論や反論は避ける
話を聞いている途中で「いや~」「でも~」と反論や議論をしたがる方がいますが、聞き上手になりたいなら避けるべきです。
他にも「う~ん・・・」「だけど」「逆に」といった表現が口癖になっている場合は要注意です。
相手の話を聞くときは、「そうだね」「すごい」「わかる」「なるほど」といった肯定の言葉で返すように心がけましょう。
「最近あの芸人にハマってるんだ。めっちゃ面白いよね」
「そうですね。ちょっと毒舌なところありますけど」
このように、その芸人が好きじゃなくても「でも、あの芸人毒舌過ぎません?」と本音を真っ直ぐ伝えるより、一度肯定するだけで相手の印象が全然変わってきます。
ちなみに『竜馬がゆく』(著:司馬遼太郎)の中には以下のように書かれていて、坂本竜馬も議論を避けていたことが伺えます。
竜馬は議論しない。
議論などは、よほど重大なときでないかぎり、してはならぬといいきかせている。
もし議論に勝ったとせよ、相手の名誉をうばうだけのことである。
通常、人間は議論に負けても自分の所論や生き方は変えぬ生きものだし、負けたあと持つのは負けた恨みだけである。
詳しくはこちら:会話に反論したって良いことナシ!
聞き上手になるための練習方法
聞き上手になるためには、以下の4つを心掛けて聞き方の練習をするのが効果的です。
①相手の気持ちを予想する
テレビや映画を観ているときなどでも、話す内容・様子からポジティブ or ネガティブを予想する練習ができます。
②結論を急がずに相手の話をひたすら聞く
実際聞いているときは、相手の気持ちが分かるまではひたすら情報収集をしつつ、リアクションも中立的にします。
③相手の気持ちと同じベクトルでリアクションをする
相手の気持ちが分かったら、ポジティブな話には明るいリアクション、ネガティブな話には静かなリアクションをしながら話を聞きます。
④ボキャブラリーを増やす
日頃から読書や映画鑑賞などで語彙力・ボキャブラリーを磨いておいて絶妙なワードチョイスでリアクションができると、相手に喜ばれます。
詳しくはこちら:聞き上手になる練習方法|プラスマイナスを意識しよう
沈黙を楽しむ
家族、恋人、親友といった信頼関係があっても必ず沈黙は訪れます。
沈黙が起きるたびに、「何か話をしないと」と焦って、質問を矢継ぎ早にするような関係ではお互いに疲れてしまいます。
沈黙を恐れずに、「沈黙は信頼関係を築くチャンス」と考えましょう。
それでも焦ってしまうという方は、ゲーム感覚で「沈黙で楽しめたら勝ち」だと思って、楽しげに堂々とリラックスしたフリをしてみるのも効果的です。
景色を眺めてたり、鼻歌を歌ったり、アイコンタクトをしたり、沈黙の中でできることをします。
そして相手に「この人とは沈黙してても大丈夫なんだな」と思ってもらえればしめたもので、安心が安心を呼びお互いにリラックスできるようになります。
沈黙自体に良いも悪いもありません。そこに気まずいと判断を下すのは、自分自身です。
「焦らずに沈黙を楽しみ、どちらかが話題を見つけたらまた楽しく会話する」というスタンスで沈黙を受け入れれば、あなたの落ち着きが相手にも伝わります。
詳しくはこちら:沈黙が怖い?沈黙は相手を信頼関係を築くチャンスです
「○○禁止」で語彙力を鍛える
相手の話に対してのリアクションの言葉は、種類が多いのが理想です。
「大変ですね」という言葉はかなり便利な言葉でどんなシーンでも使いやすいですが、いつも反応が「大変ですね」では、「本当に話を聞いているの?」と思われてしまいます。
ボキャブラリーを増やすには「読書」「映画」が効果的ですが、おすすめの練習方法もあります。
それは日常で言葉を制限する「〇〇禁止トレーニング」です。
例えばワインを飲むときに「飲みやすい」は禁止。「飲みやすい」以外の言葉でワインの味を表現します。
「草原を駆け抜けるような~」とか「濡れた犬の匂いのような~」とかのソムリエみたく詩的に表現する必要はありません。
「すっぱい」「苦い」「ベリーみたい」など素直な感想で十分です。考えて表現することが良い練習になります。
他にもペットショップで「かわいい禁止」、レストランで「おいしい禁止」もいいですね。
こういったことをゲーム感覚で行うと、自然にボキャブラリーが増えていきます。
また、「良いな」と思った言葉は日々ストックしておくのもボキャブラリーを増やすのにおすすめです。
詳しくはこちら:ボキャブラリーを増やすトレーニングで聞き上手になろう
身体で聞く
聞き上手な人は、「柔らかい表情」で、「目を見て」、「頷きながら」話を聞くことが自然と出来ている人が多いです。
柔らかい表情とは、無理やり笑顔を作る必要はなく、自然な表情を心掛けます。
目を見て話を聞くのが苦手な場合は、眉間や鼻や首元でも大丈夫です。相手の方から目線をそらさなければ「話を聞いてもらえてる」と安心するものです。
頷いて聞くときのポイントは相手のペースに合わせることです。話すペースが早い相手には頻繁に、間が多い相手には少なめに大きく頷きます。こうすることで話を聞きながらお互いのリズムが合ってきます。
詳しくはこちら:聞き上手の三原則。優しく目をみて、頷きながら、あいづちを打つ
知ったかぶりしない
知らない話が出たときにやってしまいがちなのは「知ったかぶり」ですが、聞き上手を目指すなら避けましょう。
知ったかぶりはほとんどの場合相手にばれてしまいますし、ばれた後は「いい加減な人」というレッテルを貼られてしまいます。
素直に聞く
「勉強不足ですみません。コンプライアンスってどういう意味ですか?」
自分なりに考えて一解釈入れる
「確か法律関係の言葉だった気がするんですが」「例えば○○みたいなものですか」
ボケる
「天ぷらの仲間ですか?」「それ美味しいんですか?」
このように知らないことをオープンにすれば、ほとんどの人が丁寧に教えてくれますし、誠実さに好印象を抱くこともあります。
詳しくはこちら:知らないことでも「前向きな質問」をして好印象を得る
つまらない話を楽しく聞く方法
話を聞いていると、どうしても興味が持てない話も出てくると思います。
例えば相手から競馬の話をされて全然興味がなかった場合はどうすればいいでしょうか。
「私競馬に興味がないんです」「ギャンブルなんてやめた方がいいですよ」と拒絶したり「ふーん」とつまらなそうに聞いてしまっては相手の気分を害してしまいます。
そんなときは以下の聞き方がおすすめです。
①話し手の人柄に注目して質問してみる
例「競馬って、どんなとき楽しいと思うんですか?」
②自分を絡めて質問してみる
例「私はお小遣い制なんですが、それでも競馬出来ますか?」
③将来誰かに話すためと割り切って聞く
(将来役立つ情報が学べるかも)(友人も競馬好きだから話のネタになるかも)などと思って聞く
以上のポイントを意識するとつまらない話も面白く聞くことができるようになります。
詳しくはこちら:「つまらない話」を楽しくする裏技
相手が口にした数字を見逃さない
相手が数字を口にしたら、その話をしたがっているサインです。
例
「先月はマラソンの練習で100キロ走ったんですよ」
「すごいですね、1日で何キロ走るんですか?」
「平日はあまりですが、土日は10キロは走りますね」
「へぇ!100キロ走れるようになるのに、どれくらいかかるものですか?」
「私はまだマラソン歴1年なんです。先輩には月300キロ走る人もいるんですよ。」
このようにマラソンが趣味の人から100キロという数字を聞いたら、などなんでもいいので100キロと聞いて浮かぶ質問をするようにしましょう。
数字というのは覚えにくいもので、その数字をあえて口に出すということは「驚いてほしい」「褒めてほしい」といった何らかの感情がウラに必ずあります。
相手の口から数字が出たら、その感情を上手に聞き出してあげましょう。
詳しくはこちら:相手が口にする「数字」に反応すれば、聞き上手になれる
グチの聞き方
グチを聞くのはエネルギーがいりますが、グチを言われるのは信頼されている証拠だと思って根気よく話を聞くと、相手からとても感謝されます。
グチを聞くときは以下の聞き方がおすすめです。
①相手のグチに共感して、深掘りする
②相手のグチに共感して、流す
例
「それは大変ですね」(共感)
「それでどうしたんですか」「○○さんがそこまで言うなんてよっぽどのことがあったんですか」(深掘り)
「○○といえば、××を思い出します」(話を少し流す)
このようにグチをやめさせたり、一緒になって悪口を言ったりはせず、「共感、深堀、流し」を活用して上手にグチを聞くようにします。
詳しくはこちら:上手なグチの聞き方
リアクションするときのコツ
相手の気分を良くすることができる以下の3つのリアクションを覚えておくと、周りとは一味違う聞き方ができるようになります。
①少し大きめのリアクション
日本人は恥ずかしがり屋が多いので少しオーバーなリアクションはとても喜ばれます。大きすぎるリアクションは馬鹿にされていると感じられてしまうことがあるので、少しだけ大きめを意識しましょう。
②無言のボディランゲージを使う
言葉ではなく、体の動きで感情を表します。特に使いやすくておすすめなのは「目を見開く」、「のけぞる」、「身を乗り出す」の3つです
③間を使う
すぐに「すごい!」「かわいそう・・・」というよりも、頭に間を使って「・・・すごい!」「・・・かわいそう」とリアクションした方が話を噛みしめてくれてた感を演出できて喜ばれます。
どれもあまりやっている人がいないので、少し取り入れるだけでも大きな効果を実感できると思います。
詳しくはこちら:リアクションのコツを覚えれば、簡単に聞き上手になれる
相手の趣味を試してみよう
相手の趣味や好きなことをを実際に試してみて、
「教えていただいた映画観てみました。すごい良かったです」
「話し聞いたら興味が湧いてジム体験しちゃいました。身体動かすって気持ちが良いですね」
というように感想を伝えるととても喜ばれます。
自分の話を覚えてくれていたこと、そして実際に行動してくれたことに好印象を持つからです。
嫌なことを無理矢理やることはありませんが、少しでも興味が湧けば積極的に試してみましょう。
実際に試すのが大変な場合は「少し勉強してみる」だけでも十分です。
そして「教えてください」というスタンスで話を振るだけで、相手にとっては渡りに舟。
話したい趣味について、喜んで話してくれるはずです。
趣味も広がって、相手にも喜ばれるおすすめのテクニックです。
詳しくはこちら:相手の趣味を少し勉強するだけで、聞き上手になれる
相談の乗り方
相談にのるときは内容によって話の聞き方を変えるようにしましょう。
「新居をどこにしようか迷っている」といったポジティブな相談の場合は気にせずあなたの意見を伝えつつ話を聞くと喜ばれます。
一方ネガティブな相談の場合は、あなたの意見よりもまずは共感が大切です。
例えば「実は、会社を辞めようかと思ってて」と相談された場合、本当に辞めたいのか、引き止めて欲しいのか、ただグチを聞いてほしいのかは話を聞いてみないことには分かりません。
「もう少し我慢した方が良い」「辞めた後の生活大変だよ」など決めつけてアドバイスや感想を言うのではなく、まずは何があったのか相手の話を聞いて、共感を示しながら相手の気持ちを引き出しましょう。
詳しくはこちら:上手な相談の乗り方と聞き方の基本
詳しくはこちら:「会社をやめたい」と言われたらどうする?
恋愛相談の乗り方
恋愛相談は相手が男性か女性かで聞き方を変えましょう。
男性から恋愛相談をされた場合「叱咤激励」「アドバイス」しつつ背中を押してあげると喜ばれます。
男性は共感よりも具体的な解決策を求める傾向が強いからです。
一方女性から恋愛相談をされた場合は具体的な解決策よりも共感して話をとにかく聞いてあげると喜ばれます。
共感したり、褒めてあげたり、頑張っていることを認めてあげたり、愚痴を聞いてあげたりして「私はあなたの味方ですよ」と伝えてあげることが大切です。
その上でアドバイスを求められた場合は、正直に思うことを伝えるといいでしょう。
詳しくはこちら:上手な恋愛相談の乗り方と聞き方
パートナーからの相談の乗り方
恋人などのパートナーから相談されたときもポジティブな相談なら素直な意見が喜ばれます。
旅行先選びなど、一度やってみたかったことを出し合えば、意外な一面が見えて盛り上がれます。
一方ネガティブな相談の場合はやはり共感しつつ話をしっかりと聞いてあげることが大切です。
そのうえで「大変だったこと」「苦労してること」「努力していること」を分かっていると理解を示します。
そらにパートナーとしてできること、協力する気持ちを伝えれば、相手に安心感を与えることができるでしょう。
詳しくはこちら:パートナーからの相談の上手な乗り方
友達からの相談の乗り方
友人から相談を持ち掛けられた時も、明るい内容には「素直さ」、暗い内容には「共感」が大切ですが、相手が友人の場合は、あなたの意見を求めていることが多いです。
そのためネガティブな相談でも一通り話を聞いたあとは、言葉少なめに素直な意見を添えると喜ばれます。
友人ならではの注意点として、深刻な相談を笑い飛ばしてしまったりしないよう気を付けましょう。
友人同士だと良かれと思って笑い話にしてしまいがちですが、真剣に相談した友人を傷付けてしまうことがあります。
詳しくはこちら:友達からの相談の上手な乗り方
「7つの習慣」でも重視される聞く力
スティーブン・R・コヴィー博士は著書『7つの習慣』では、聞き方について以下のように述べているので抜粋します。
・あなたがテクニックを使って話を聞いていることに気が付いた相手は「何でそんなことをするのだろう、動機は何だろう」と詮索するだろう。そして、あなたには心を開いて話をしないほうがいい、と身構える。
・「まず理解に徹する」ためには、大きなパラダイムシフトが必要である。私たちはたいていまず自分を理解してもらおうとする。ほとんどの人は、相手の話を聴くときも、理解しようとして聴いているわけではない。次に自分が何を話そうか考えながら聞いている。話しているか、話す準備をしているかのどちらかなのだ。
・ほとんどの人が自分が正しいのだと思い、自分の自叙伝を押しつけようとする。まず自分が理解されたいのである。会話しているようで実は独り言を言っているだけなのである。だから、相手の内面で起きていることを理解できずに終わってしまう。
・頭の中は、次はどう返事しようか、どう言えば相手をコントロールできるかと考えを巡らせているのである。
・共感による傾聴とは、まず相手を理解しようと聴くことであり、相手の身になって聴くことである。相手を理解しよう、本当に理解したいという気持ちで聴くことである。パラダイムがまったく違う。
・共感して話を聴いているとき、あなたは相手に心理的な空気を送り込んでいる。心理的な生存のための欲求を満たしてあげることによって初めて、相手に影響を与え、問題の解決へと向かえる。
・まず理解に徹すること、つまり処方する前に診断することは、難しいことだし、リスクもある。しかしこれが正しい原則であることは、人生のあらゆる場面に表れている。プロと呼ばれる人たちは、この原則を必ず守っている。
・診断を信用できなければ、処方も信用できないのである。この原則はセールスにも当てはまる。有能なセールス・パーソンは、まず顧客のニーズと関心事を突きとめ、顧客の立場を理解しようとする。素人のセールス・パーソンは商品を売り、プロはニーズを満たし問題点を解決する方法を売る のである。アプローチの仕方がまったく異なる。
・優秀なエンジニアなら、橋を設計する前に、どれくらいの力がどのようにかかるかを理解するはずだ。良い教師は、教える前にクラスの生徒の学力を把握しておくだろう。真面目な生徒なら、応用する前に基礎を理解するだろう。賢い親なら、子どもを評価したり判断したりする前に、まず子どもを理解しようとするだろう。正しい判断をするための鍵は、まず理解することである。最初に判断してしまうと、その人をきちんと理解することは決してできない。
・まず理解に徹する。これが正しい原則であることは、人生のあらゆる場面で証明されている。それはすべての物事に当てはまる普遍的な原則だが、もっとも力を発揮する分野は、やはり人間関係だろう。
・あなたが話を真剣に聴こうとしている誠意が伝われば、相手の心の中で思っていることと、実際に口から出てくる言葉の間の壁が消えていく。こうして、魂と魂の交流がはじまる。
・人が本当に傷つき、深い痛みを抱えているとき、心から理解したいという純粋な気持ちで話を聴いてやれば、驚くほどすぐに相手は心を開く。その人だって胸の中にあることを話したいのである。
相手を本当に理解しようとして話を聞くことが、どんなテクニックよりも効果的であるということです。
この心構えを持ってテクニックを活用すれば、どんな相手とも心を開いた交流ができるようになるでしょう。
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